農産物の説明の<目次>のページへ戻る <平成22年12月27日-平成23年1月5日 太一 記>
春作:3月 種芋植付、6月 収穫
秋作:9月 種芋植付、12月 収穫
平成12年春作から19年春作まで、いろいろな
品種を育てて比べた結果、当農園には「普賢丸」
が最も適しているとの結論に達しました。
平成20年秋作から22年秋作までは、「普賢丸」のみ
育てました。
種芋は初めて育てた平成14年春に
愛野産のものを20kg購入し、その後はずっと
自給(自家採種)しています。
「普賢丸」は総合的に評価すると良いのですが、
皮の渋味が気になります。これが唯一の欠点なの
ですが、野菜は一般的に皮と身の間に有用物質が
豊富に存在すると言われており、皮ごと調理を
励行する上では気になる度合いが比較的高いです。
そこで平成23年春作では、種芋を購入して
再び「デジマ」も栽培してみる予定です。
{米糠又は菜種油粕}と草を元肥とし、 追肥はしません。
出芽後に芽欠きをして茎数を2本ずつに
しなさいと、指導書には書かれていたりします。
しかし、「普賢丸」を自給種芋で育てると
勢いの良い茎が1本か2本だけ出ることが多いので、
芽欠きは不要です。
生育途中に1回か2回、管理機で中耕と土寄せを
します。
現在は栽培面積が小さいので、全て
一株ずつ三つ股鍬で掘って収穫しています。
この方法はどの株から種芋を採るか選ぶのに
都合が良いです。
じゃがいもは需要が多いので栽培面積を
増やしたくはあるのですが、連作にならないように
農地を使い回すこと(輪作)を考えると、
全体の農地面積の制約による限界があります。
耕作放棄地の新たな有効活用や、田畑輪換など
により栽培面積を増やせないか、鋭意
検討中です。
休眠期間の短い暖地二期作用品種
なので、収穫後3か月以内に芽が出てきます。
芽が出てもむしり取れば芋本体は全く支障なく
食べられます。芽が伸びてくると芋は次第に
しわを生じてきますが、少ししわができた
くらいでは食味は低下しません。
皮に栄養素が多いと言っても、長時間光に
当たって緑色になった部分や芽には
「ソラニン」が含まれるので、むいたり
むしり取ったりして除去して下さい。
緑化は室内の光でも起きるので
暗いところに保管して下さい。
一株分のじゃがいもを掘り上げたところ。
左手前の色の濃い芋は古い種芋で、
これは食用にはなりません。
平成22年12月25日、鹿町町大屋
4月 種芋植付、11,12,1-3月 収穫
親芋、子芋両方を食用にする
「赤芽大吉」を育てています。
種芋は自給(自家採種)しています。
{米糠又は菜種油粕}と草を元肥とし、 追肥はしません。
生育途中に1回か2回、管理機で中耕と土寄せを
します。
植えた種芋は生育途中でしぼんでしまい、
そのすぐ上に新しい親芋ができます。
親芋の周囲に新しい子芋ができます。
子芋の周囲に孫芋ができることもあります。
一株ずつ三つ股鍬で掘って収穫します。
親芋、子芋両方をおいしく食べられる 「親子兼用品種」です。
親芋:
上述の通り親芋は古い種芋が太ったもの
ではなく、種芋の上に新たにできたものです。
親芋は中身の量(重さ)当たりの皮の処理
の手間が少なくて済むので、煮物や里芋コロッケ
など一度にたくさん調理するのに特に適しています。
下半分は根の付け根のぶつぶつがあったりして
外観は無骨ですが、内部はでんぷんがよく蓄積
されていてホクホクして、食味最高です。
上半分は外観は滑らかできれいですが、内部は
でんぷんの蓄積が下半分に比べると少なめで
食感がやや硬いです。
調理時は上半分と下半分が偏在しない
ように混ぜて使うか、逆に両者の特性を
生かして使い分けるのが良いと思います。
子芋: 子芋は少量調理する時に便利ですが、 あくまでも大きく充実した親芋に付随して 産するものであり、子芋だけでは存在し 得ません。
3月 育苗ハウス内で種芋植付、6月 苗(つる)を 植付、10-11月 収穫
「なると金時」と同じ 「高系14号」を主力として育てています。 「高系14号」の種芋は自給(自家採種)して います。
平成22年は「ベニアヅマ」と「安納芋」も 育てました。
特に痩せている土の場合は{米糠又は菜種油粕} と草を元肥とします。そうでない場合は前作の 残さと草を土に返すだけにします。 追肥はしません。
生育途中に2回か3回くらい草取りを
します。
さつまいもは乾燥に強いと言われますが、
それは苗が活着して充分に根を張ってからの
ことです。それ以前に充分な降雨がない場合は
水やりをします。また、その後も極端な
高温・少雨が続く場合は水やりをします。
一株ずつ三つ股鍬で掘って収穫します。
芋の中のでんぷんを糖に変える酵素が
芋の中にあり、それが60℃付近の温度で働きます。
そのため、火やオーブンで時間をかけて加熱すると
甘くなります。電子レンジでは温度上昇が速すぎて
甘くなりません。
皮もおいしく食べられます。保存適温10-15℃。
冷蔵不適。